自然周期で行った凍結胚移植によって、私たち夫婦は待望の第一子を授かりました。
妊娠初期はつわりがひどく、元々40㎏前半だった体重が30㎏後半にまで落ち、精神的にとても辛かったことを覚えています。
私は顕微授精で娘を2人、タイミング法で娘1人を授かっています。
3人ともかなりきついつわりを経験しましたが、2人目3人目の時は育児に追われていたせいか、1人目の時よりはだいぶ辛さを紛らすことが出来ていたと思います。
1人目の時のつわりの記憶は、おそらくこの先もずっと三大苦痛の1つとして私の中に居すわり続けることでしょう(^^;)
破水はなんの前ぶれもなくやってくる
家族じゅうに「栄養不足で死ぬんじゃないか」と心配されたつわりをどうにか乗り越え、妊娠期間は順調に進んでいきました。
臨月に入ると、出産に向けて不安が増していき、ソワソワと落ち着かない日々を過ごしていました。
ある朝夫を仕事に送り出し、朝食の後片付けをしようと座椅子の上で体勢を変えたら、身体の奥でプツッと何かが弾けたような、切れたような音がしました。
なんだ!?と考える間もなく、下から生ぬるい液体がドバドバッと…。
自分の意思で止めることが出来ないので、これは尿漏れの類いではないということだけは分かりました。
ドキドキと高鳴る心臓を押さえながらすぐさま夫に電話をしました。
職場に着いたばかりでしたが、すぐに上司に事情を説明して戻ってきてくれました。
その間私はクリニックに電話。
「破水していると思われますのでシャワーを浴びたりお風呂に入ったりせず、入院の準備を持ってすぐに来てください」
入院準備は何ヵ月も前に済ませていたので、一式入ったバッグを持ち下半身にバスタオルを巻いて、自分で車を運転してクリニックに向かいました。
と言っても私の場合、前期破水でまだ陣痛が起きておらず、しかもクリニックが車で15分くらいの近場にあったので自分の運転で向かいましたが、今思い出すとなんて無謀なことをしたのかと呆れてしまいます。
正直言うと、半分パニック状態でした。
そういう状態での運転はとても危険なので、出来ることならタクシーを呼ぶなり家族に連れていってもらうなりしたほうがいいです!
病室に通されしばらくすると、夫と実家の母も駆けつけました。
夕方には仕事帰りの弟もちょっとだけ顔を出していってくれました。
看護師さんに、
「今日じゅうに陣痛が来なかったら、感染症の心配もあるので陣痛促進剤を使いますね」
と言われ、人工的に陣痛起こさせるのは嫌だな、と夫と母とのんきにしゃべっていました。
激痛をのりこえ待望のbabyとの対面
朝9時近くに入院し、夜の8時45分頃になって急に腹部に激しい痛みが襲って来るようになりました。
30分間隔だったのが徐々に15分間隔になり、今までお気楽ご気楽に、
「いよいよって感じだね」
「腸検査の痛みに比べたら全然我慢出来るよ」
なんて笑っていたのが嘘のように、すべてが激痛一色の世界に飲み込まれてしまいました。
他に利用者がいなかったため、割りと早い段階で陣痛室に移動させられました。
痛みが5分間隔、1分間隔となり、人生初めての強烈な痛みに心が何度も折れそうになりました。
その間夫はずっと私の腰をさすったり水を飲ませてくれたり、本当に献身的に寄り添っていてくれました。
子宮口が開くと、歩いて分娩室に向かいました。
足の間に重い何かが挟まっていて、しかもそれはグイグイと私の骨という骨を無理やり押し広げようとし、ミシミシと骨が砕けてゆく音が聞こえてくるかのようでした。
しかし得体の知れないその重い何かも、分娩台に乗って15分くらいで院長によって引っ張り出されました。
オギャアオギャアという元気な産声。
「元気ですよ~」
という看護師さんの声。
目の前に現れたbabyは「赤ちゃん」ではなくどちらかというと「紫ちゃん」で、さっきまで私の骨を砕きかけていたのが嘘のように愛らしい顔をしていました。
「あなたもだいぶ苦しかっただろうね」
と共にこの苦しみを戦い抜いた同志のような感覚で、処置を受けている娘を見守りました。
しかし、何かがおかしいのです。
何かが違っている。
何だ?何なんだ?この違和感は…。
無事出産を終えたのにひかない痛み
それに気付くのには少し時間がかかりました。
院長がソワソワし出し、カルテを覗いたり独り言を言ったりしています。
看護師さんたちも慌ただしくなり、私の顔を覗いたりお腹の上に保冷剤を乗せたりして、
「大丈夫ですよ」とやたら声をかけてきます。
そこでようやく気付きました。
ん?痛い…。
そうです。出産を終えたにも関わらず、まだ激痛が続いているのです。
あれ⁉産んだら痛いの終わるんじゃなかったっけ?
後陣痛ってのがあるって本に書いてあったけど、こんな産んで間もなく始まるものなの?
よくドキュメンタリー番組で分娩しているママさんとか見るけど、産み出したらホッとした表情でニコニコしているじゃないか。
徐々にパニックが襲ってきました。
立ち合った夫はベビールームに運ばれていった娘をカメラにおさめるために行ってしまいました。
果てない痛みは孤独と恐怖を生み出し、私は手足から熱が奪われ氷のように冷たくなっていくのを、頭の冷静な部分で感じていました。
「痛い痛い」
と呪詛のように繰り返す私に、院長のお言葉。
「ちょっと出血が止まらないから大きい病院にこれから運びます。でも大丈夫だからね」
やっぱり。
これは後陣痛じゃなかったんだ…。
そんなに出血酷いのかな?
赤ちゃんは?
頭の中が冷静さを欠き、ごちゃごちゃのパニック状態でした(T_T)
この後どうなったか?
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不妊を克服し妊娠したとしても、すべてが順調にいくとは限らない



